インナーチャイルドと劣等感

インナーチャイルドと劣等感

 

1、劣等感とは

心理学者のアドラーは、劣等感のことを
「価値」が「より少ない」「感覚」という
自らの価値判断に関わる言葉としています。

つまり、
「自分には価値がないのだ」
「この程度の価値しかないのだ」と言った感覚です。

そして、
他人と比較して自分が劣っているからダメだと
感じることが問題になるのです。

あなたは、劣等感を感じたことがありますか?

誰でも多かれ少なかれ劣等感を感じたことはあるでしょう。
ただ、あまりにも劣等感が強いと
思うように生きていくことがむずかしかったり
人間関係が難しくなったりするようです。

そして、劣等感の原因は
幼い頃の育てられ方が
大きく影響しているとも言われています。

幼い子供の心にいつ、どのように劣等感は忍び込むのでしょうか?

これから、
劣等感を抱えた人の特徴、
人生への影響、
劣等感の原因を探り、
劣等感の克服法を提案します。

あなたの劣等感克服の
お役に立てると思いますので
じっくりお読みください。

2、劣等感の特徴

劣等感を持った人はどんな特徴があるのでしょうか?
以下に示しますが
きっと、あなたのみじかに

「こういう人、あるある!」と思ったり

「あ、自分のことだ。。。」と
思ったりするかもしれません。

「自分のことだ。。」と思ったら
しめしめ!(笑)

まずはそんな自分を潔く
認めることから始まるのです。

では、劣等感を持った人の特徴を
ここに示します。

2−1人に攻撃的になる

他人に対して攻撃的になる人。

大きな声で攻撃的な物言いをします。
怒りを露わにする人もいます。

なぜ、人に攻撃的になるのでしょうか?
これは自分より優れた人に妬みを感じるからなのです。

嫉妬を感じる対象は
容姿、勉強や仕事のでき、お金、
所持品、付き合っているボーイフレンド、ガールフレンド、
夫、妻、家柄、役職となんでもです。

これらが、「自分より優れている。。。」と
感じた時スイッチが入るのです。

こんな嫉妬のスイッチが入ると
相手の悪口を言ったり、批判したり、
ネガティブなコメントを
周りに聞こえるようにわざと言ったり、
人の失敗を喜んだり、
自分よりうまくいっている人を
なんとか陥れようと画策しちゃったりします。

または、自分の立場が不利になるなと思った瞬間
キレて、怒鳴ってしまう人もいますね。

2−2やたらと自慢したがる

なぜ、自慢したくなるのでしょうか?

それは、あたかも自分が
優れているかのように振る舞い、
偽りの優越感に浸るためです。

つまり、自分の劣等感を隠したい、
人から褒められて、
「私は、(僕は)すごいんだ!」と
自己重要感を満たしたいのです。

劣等感の裏返しで
「認めて欲しい。。!」という
承認欲求が強いのです。

自慢することで安心したいのです。

2−3不幸自慢

不幸自慢をする人は、
生い立ちや、自分に降りかかってきた不幸を
まるで自慢するかのように語る人です。

そして人が慰めたり、援助の手を差し伸べようとすると
「あなたには、私の気持ちがわかるはずはない!」と
ひねくれる、面倒臭い人です。

そして、不幸自慢の人は
自分の不幸を自慢することで、
「特別」になろうとし、
自分の不幸を武器にして
相手を支配しようとするのです。

「私はこんなに不幸なよ!
なのにすごいのよ。。!」という
オーラの人、いますよね。

どの特徴も劣等感を知られまいとする、
または、劣等感を感じている自分を
誤魔化そうとする行動なのですが
劣等感は依然そこにあるのです。

では、なぜ、人は劣等感を
持つようになるのでしょうか?

劣等感が生まれるメカニズムを
探って見ましょう。

3、4つの劣等感を持つ原因

3−1ネガティブ思考の習慣

ネガティブ思考とは、
「自分はダメだ。」「私にはできるわけがない。」
「うまく行くはずがない」という思考です。

こういう思考の習慣ではどうしても
自己肯定感は育ちませんから、
おのずと劣等感に浸ることになります。

他には、完璧主義や
「〜あるべき、〜すべき」に縛られた
思考習慣もくせものです。

頑張っても頑張っても
高い理想に到達しない。
自分に満足できない。

できない自分を見つけて
がっかりするばかりです。

こういう方は自己否定ばかりで
自己肯定感を育てる暇がないのです。

3−2学校と劣等感を持った親

学校は、点数評価、順番付け、比較を
普通にするところです。
学校の環境では点数評価、順番付け、比較で
良い点数、上位を手に入れられない子供は
自分と他者を比較する、比較されることで
劣等感を身につけます。

そして、劣等感を持った親
自分より弱い立場の子供に対して

  • 攻撃をする(言葉、態度、体罰)
  • 親自身を自慢し、
    子供をけなす、
    間違うことを許さない、
    人前で自分の子供を「ダメな子」と言う
  • 親自身の不幸ストーリーを聞かせて
    子供をコントロールしようとする。

ということをして自分自身の劣等感を
満たそうとします。

このような環境で育つと
子供は自信を持てないばかりでなく
比較、ダメ出しで劣等感に苦しむようになります。
こんな子供の頃の体験は
インナーチャイルドとして
心の深いところに記憶されてしまいます。

3−3兄弟姉妹

子供の頃に劣等感を感じる体験は
実は家庭での兄弟姉妹、いとこたちの
関係で日常茶飯事起こっています。

あなたも思い出しませんか?

3−4満たされなかった幼児的願望

「幼児的願望」とは
人間は自分で何もできない状態で生まれてきます。
なので、生きていくためには全て
親に依存しなければなりません。

そんな乳幼児が生存するために
親に満たしてもらいたい願望です。

その願望とは

  • 要求を叶えてもらいたい
  • 守られたい
  • 喜ばれたい
  • 自分の気持ちを理解して欲しい
  • 愛情やものを独占したい
  • 優越したい
  • 何でもできるようになりたい
  • 褒められたい
    です。

これらは、
衣食住の面倒を見てもらうことから
親に愛されて、生き延びるためのすべであったり、
自分で何でもできるようになるための
サポートを得るための願望
であることがわかると思います。

そして、これらの願望はきちんと満たされると
子供は、自分でできるようになるので
(例えば、自分で服を着れるようになる、
自分でトイレに行ける、
自分で食べることができるようになる、
自分で本が読めるようになる、
自分で考えてやってみるなど)
それ以上、親に求める必要がなくなるのです。

そして、自分で自信を持って
やってみるということができるようになる、
自立できるようになるのです。

 

幼児的願望について
本吉圓子著
「溢れるまでに愛をそそぐ
6歳までの子育て」の一部を
抜粋します。

”生まれてから子供は大人になるまで
いろんな事を親に要求しながら
大きくなっていきます。

その時々に子供が望むことに
できるだけ応えてあげるのが
親の仕事です。

子供が望むことに
親がきちんと応えてあげれば
子供は決して「困った子」にはなりません。

子供が小さい頃に望むことは
「抱っこ」「お外へいきたい」
「絵本をよんで」「みて!みて!」
というような、とてもかわいらしい
【小さな望み】です。

小さな子供は親ができないような事は
絶対要求してきません。

親が今、
その場ですぐできることばかりです。

その【小さな望み】にきちんと応えてあげれば
子供は心が満たされてその子の本来の【よさ】を
十分発揮できるようになります。

でもなぜか、
その簡単なことをしてあげないで
子供を「困った子」に
してしまうことが多いのです。”

(以上、抜粋終了)

いかがですか?

あなたは親から十分
あなたの【小さな望み】を
満たしてもらいましたか?

この子供の小さな望みを
十分満たしてあげるという事は
実は、親は子供を十分
甘えさせてあげるという事です。

十分親に甘えた体験は
子供の心を満たすのです。

しかし、十分親に甘えた体験がない人は
幼児的願望が満たされていないのです。

愛されたという実感がないと、
当然、自分は十分である、
愛される存在であるという感覚は
育たないのです。

ここには、
「小さな願望」を十分満たして欲しかった!
なのに、
やってもらえなかった!
満たしてもらえなかった!
インナーチャイルドが存在するのです。

どんなにお金があっても
どんなに地位が高くても
どんなにかっこいい車や素晴らしい家があっても
素晴らしい夫、妻、パートナー、恋人がいても
なぜか劣等感をぬぐいきれない人はたくさんいます。

それは、
心のふか〜い所にある
幼児的願望が満たされていないのです。
満たされない幼児的願望を
他のもので満たそうと頑張っても
やはり、
劣等感に苛まれてしまうのです。

「やってもらってない!!」(涙)
「甘えさせてもらえなかった!!」(涙)
って具合です。

ですから、この幼児的願望が満たされていない
インナーチャイルドを癒す、
幼児的願望を満たしてあげることが
劣等感克服手段になるのです。

 

4、劣等感の克服

では、劣等感の克服の仕方を紹介します。

1、まず、インナーチャイルドの幼児的願望を
満たしてあげる必要があります。

その欲求を満たしてあげる親の役は
今の自分でします。

なぜなら、もともと、親から十分に
幼児的願望を満たしてもらえなかったのです。

そんな親にまず、
もっと愛情あふれる親に変わってもらおう。
そして、その親から幼児的願望を満たしてもらおう
という考えは賢くありません。

なぜなら、
親がいつ変わるのか、さっぱり見当も付かないですし、
もし、親が他界していたら
実現不可能になってしまいます。

ですから、親に期待するのはさっさとやめて
自分でインナーチャイルドの親になって
満たされなかった幼児的願望を
満たして、甘えさせてあげるのです。

2、子供の自分時代をイメージして
「あの時、こうして欲しかったのに
してもらえなかった」という記憶を辿ります。
そこに今の自分が行って、寄り添い、
インナーチャイルドの願望を
満たしてあげ、甘えさせてあげるのです。

これを、

  • 寝る前
  • 朝起きる前後
  • 劣等感の感情が湧き上がった時

10分くらい時間をとってやることを
オススメします。

早ければ、2〜3日くらいで
満たされた感覚を感じるようになります。

しかし、1週間、1ヶ月と続けてください。
または、劣等感に気付いた時に
いつでもやってください。

幼児的願望は満たされると
それ以上ほしがる必要は無くなります。

心が満たされると、
子供は「自分で〜したい」という
自立心が目覚め
いろんなことに挑戦したくなるのです。

それは、今のあなたに反映されます。

愛に溢れた親は、
そんな子供に寄り添い、
励まし、見守りながら
子供が、失敗しても
「大丈夫。どうやったらうまく行くだろうね。」と
サポートしてあげるでしょうし、
うまくいけば一緒に喜びます。

そんな、親になってあげるのです。

こうやって劣等感を抱えた
インナーチャイルドを育てて、
劣等感を克服していきましょう。

3、もし、あなたが子育て中であれば
必ず、お子さんの幼児的願望をしっかりと
満たしてあげるようにしてください。

「困った子」というレッテルを
子供に貼らずに
本来の子供の素材をすくすくと
育てていただきたいなと思います。

そうすることで、
親子ともに愛に溢れ
子育てが楽しくなるからです。

4、「困った子」の体験談

私(Ms Junko)は子供の頃、よく母から
「困った子」と言われて育ちました。

「あ〜、じゃ、Ms Junkoさん、
劣等感をお持ちなわけですね?」って
思いますよね?(笑)

その通りです。

私は子供の頃、
初めての環境、たまにしか行かない所が苦手な子供で
保育園の初日なんて、とてもダメダメ!
泣いて、母にしがみつくわけです。

母の思考では、これが許せないのですね。

「他の子供は泣いていないのに何でお前だけ!?」と
他の子供と比較をして私に対して怒りを感じ、
もちろん、がっかりもするのです。

私がぎゅっとしがみついたので
母はうっとうしさも感じるのです。

母は、しがみつく私を振りほどき
イライラとします。

そして「困った子だ!」と
私はレッテルを貼られました〜!(笑)

 

さて、この出来事をちょっと分析してみましょう。

まず、
私の幼児的願望が満たされてないということです。

つまり、母は、私の感情に寄り添って、
満たしてあげられていないのです。

この場合はLittle Ms Junkoが
新しいの環境への「不安」と「恐怖」で
泣いて、母にしがみついているのですから
その「不安と恐怖」に寄り添うとしたら
母親ならどんな行動をしたら良いと思いますか?

 

もうすでにしがみついているのですから
それを受け取って、つまり、寄り添って、
ゆったりと抱っこすればいいのです。

安心である、という状態を作ってあげるだけです。
それが欲しいだけなんですから。

そして、抱っこしたまま、
その場の様子を観察できるように
座る場所を確保する。

「怖がらなくていいのよ〜。
ここは、いろんな遊びができるのよ〜」とか
言いながら、座ってその場の様子を
一緒に見てみれば良いのです。

不安と恐怖を何とかして欲しいという願望が
満たされれば、それ以上欲しがる必要はなくなり
自分でできるようになるからです。

ですから、
子供の幼児的願望を満たさずに
親の都合で短気を起こして
「困った子」というレッテルを貼って
子供に劣等感を感じさせる必要はないのです。

ただ、ちょっと子供の幼児的願望を
理解して満たしてあげるだけで

劣等感に悩まされずに
自分らしく、
自信を持って生きていける人になるからです。

 

5、まとめ

心理学者アドラーは
劣等感は誰にでもあるものだと認めています。
劣等感それ自体は、
何も悪いものではないのです。

劣等感は使い方を工夫すれば
成長への起爆剤になり得るからです。

なぜなら、
人間は何もできない状態で生まれて
はいはいをして、立って、歩いて、と
日々、成長して生きます。

本能的に無力の状態から脱したい、
もっと向上したいという欲求を持っているのです。

ですから、何らかの理想や目標を掲げ、
そこに向かって前進しようとするのです。

しかし、理想に到達する途中の段階で、
できていない自分に対して
「劣っている」「ダメだ」という認識をすると
劣等感に人生を奪われてしまうのです。

そうではなく、まだ、理想に到達していない
自分をそのまま認め、
そこから一歩でも前に進もうとする
起爆剤や原動力に劣等感を使うことは
何も問題はないのです。

無理やり、劣等感を排除しようとせず
劣等感を活用することで
劣等感の克服するというのも
インナーチャイルドを癒すと同様
一つの克服法になると思います。

 

 

参考文献

【嫌われる勇気
自己啓発の源流「アドラー」の教え】
岸見一郎、古賀史健 著

【溢れるまで愛をそそぐ6歳までの子育て】
本吉圓子著

関連記事

  1. インナーチャイルドとトラウマの関係を詳しく説明します!

  2. アダルトチルドレンとは?

  3. 対人恐怖症とインナーチャイルドのつながりとは?

  4. 摂食障害とインナーチャイルドの関係とは?

  5. インナーチャイルドと夫婦関係とは?

  6. 罪悪感とインナーチャイルド

  7. 我慢とインナーチャイルド

  8. インナーチャイルドを癒せないその原因と解決方法とは?

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

アーカイブページ